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これらごみの越境問題は、その時の世界情勢などにより発生する可能性のある問題であり、解決には政治的な問題となる危険性もあることから、国際連合環境計画(UNEP)により有害廃棄物の輸出に際しての許可などが規定されている「バーゼル条約」が1992年5月に発効されました(2006年3月現在167カ国とEU)。日本も1993年9月に加入し、その国内対応法である「特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律」が1993年12月から施行されています。
私たちの豊かな生活には、残念ながらこのような問題を発生させる可能性も含んでいます。特に「廃棄物の越境移動」は先進国から開発途上国への移動がほとんどであり、豊かな生活の代償を他国に持ち込む行為は許されるものではありません。私たちはこれらの問題が現実に起こっているということを理解し、自分たちの生活によって排出されるものが、「どこで」「どのように」処理されていくのか、責任を持って知る努力をしなければならないでしょう。
ごみの処理には今までお知らせした環境に与える影響だけでなく、経済的な影響も大きく含まれます。次回はごみ処理にかかるコストについてお知らせします。
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