○牛久市職員のハラスメント防止に関する条例
令和元年12月24日
条例第34号
(目的)
第1条 この条例は、職場等におけるハラスメントに関する苦情又は相談(以下「苦情等」という。)を公正かつ適正に処理するために必要な事項を定めることにより、すべての職員がお互いの人権を尊重し合い、良好な職場環境を確保し、もってハラスメントの防止に資することを目的とする。
(1) ハラスメント パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、マタニティハラスメント、モラルハラスメント及びその他のハラスメントをいう。
(2) パワーハラスメント 次に掲げるものをいう。
ア 優位にある職員(職務において上位にある職員のほか、知識、能力等において優れている職員を含む。)の侮辱的な言動又は乱暴な言動(暴行、暴言(風説の流布を含む。)その他本来業務を達成する目的の範囲を超えて人格及び尊厳を侵害する言動をいう。)により、職員の就業環境が害され、又は職員を身体的若しくは精神的に傷つけるもの
イ 正当な理由なく勤務条件に不利益を与える行為により雇用不安を与えるもの
ウ 職員の能力の発揮を阻害するほどの叱責又は指導により、職員の就労意欲を極端に低下させるもの
エ 不要な業務、合理性のない業務、遂行が不可能な業務その他正当な理由のない業務を命ずるもの
(3) セクシュアルハラスメント 次に掲げるものをいう。
ア 性的な事実関係を尋ねるもの
イ 性的な内容の情報を意図的に流布するもの
ウ 性的な内容の発言及び性的な関係を強要するもの
エ 必要なく他人の身体に触れるもの
オ わいせつな図画を配布し又は掲示するもの
(4) マタニティハラスメント 職員の妊娠、出産及び育児並びに介護に関する制度又は措置の利用に関する言動により職員の就業環境を害するもの、並びに妊娠、出産及び育児並びに介護に関する言動により女性職員の就業環境を害するもの(業務分担、安全配慮等業務上の必要性に基づくものを除く。)をいう。
(5) モラルハラスメント 職員が他の職員に対して言動、態度、身振り、文書等により、繰り返し、人格や尊厳を傷つけ、又は精神的に損傷を与えるものをいう。
(6) その他のハラスメント 前各号に掲げるもののほか、職場等において、他者に対する言動等が、本人の意図には関係なく、相手を不快にさせ、尊厳を傷つけ、不利益を与え、又は脅威を与えるものをいう。
(7) 所属長 牛久市行政組織規則(昭和54年規則第5号)第4条第2項に規定する部長、室長、次長及び課長、牛久市監査委員事務局設置条例(昭和62年条例第14号)第2条に規定する局長、牛久市農業委員会事務局処務規程(昭和52年農委規程第1号)第3条第1項に規定する事務局長、牛久市議会事務局規程(平成7年議会訓令第1号)第2条及び第3条に規定する事務局長及び庶務議事課の長、牛久市教育委員会事務局組織規則(昭和57年教委規則第2号)第8条に規定する教育部長及び課長並びに牛久市立図書館条例(平成5年条例第3号)に規定する館長をいう。
(8) 職員 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する職員、市長、副市長、教育長及び牛久市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例(平成元年条例第11号)別表第1に規定する職員をいう。ただし、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、固定資産評価審査委員会、教育委員会及び議会に属する非常勤特別職員は除く。
(9) 就業環境が害されること 就業環境が不快なものとされ、能力の発揮に重大な悪影響が生じる等、就業するうえで看過できない程度の支障が生じることをいう。
(10) 勤務条件に不利益を与えること 次に掲げるものをいう。
ア 人事評価において不当に評価をすること。
イ 時間外勤務命令を不当に与える。又は、与えないこと。
ウ その他、不当な行為により通常の勤務に悪影響が生じること。
(適用範囲)
第3条 この条例は、職員において生じた問題について適用する。
(職員の責務)
第4条 職員は、互いの人格を尊重し、他の職員を職務遂行上の対等なパートナーと認め、ハラスメントをしてはならない。
(所属長の責務)
第5条 所属長は、職員の育成及び能力開発が責務であることに留意するとともに、自らの言動がハラスメントに該当することがないよう常に配慮しなければならない。
2 所属長は、職員がその能力を十分に発揮できる職場環境を確保するため、ハラスメントの防止及び排除に関し、必要な措置を講ずるとともに、ハラスメントに起因する問題が生じた場合においては、必要な措置を迅速かつ適切に講じなければならない。この場合において、苦情等の申出、苦情等に係る調査への協力その他ハラスメントに対する当該職員の対応に起因して、当該職員が職場において不利益を受けることがないように配慮しなければならない。
(相談等の申出等の手続)
第6条 ハラスメントを受けた職員又はハラスメントを目撃した職員は、次条に規定する相談窓口に対し、ハラスメントの相談及び苦情を書面又は口頭により申し出ることができる。
2 前項の申出は、現実に発生した場合だけでなく、発生のおそれがある場合にも行うことができる。
3 ハラスメントを受けた職員が心身の故障等により入院していることその他特別の事情により申し出ることができない場合は、当該職員の同僚又は上司等で当該ハラスメントの事実関係を認識している者(以下「関係者」という。)が申し出をすることができる。
(相談窓口)
第7条 市長は、苦情等に対応し、苦情等の円滑かつ公正な解決を図るため、ハラスメント相談窓口を置く。
2 ハラスメント相談窓口は、次の業務を担当するものとする。
(1) 苦情等を受け付けること。
(2) 苦情等があった案件について、事実関係を確認すること。
(3) 苦情等があった案件について、人事主管部長、人事主管次長及び人事主管課長へ報告すること。
3 人事主管部長は、前項第3号の報告を受けたときは、苦情等の内容等を牛久市ハラスメント対策委員会へ報告するものとする。ただし、当該ハラスメント等が一方的な誤解によって生じていた場合又は申出職員が相談のみを希望している場合は、この限りではない。
(ハラスメント対策委員会)
第8条 ハラスメントに関する事実関係を調査し、当該ハラスメントに係る苦情等を公正かつ適正に処理するため、牛久市ハラスメント対策委員会(以下「委員会」という。)を置く。
2 委員会は、人事主管課長の報告をもとに、加害者、被害者の両者の状況及び事実確認を行い、ハラスメントの発生原因を調査する。
3 委員会は、苦情等における管理監督者及び該当職員等に指導及び助言を行う。
4 委員会は、ハラスメントが悪質であり、及び緊急を要する必要があると判断した場合は、原因究明及び再発防止のための措置に対する意見を市長へ報告するものとする。
5 委員会の委員その他必要な事項は、規則で定める。
(秘密の保持)
第9条 相談窓口の職員及び委員会の委員は、苦情等の対応又は処理を行うに当たって知り得た秘密を保持するとともに、当事者及び関係者が不利益を被らないよう特段の注意を払わなければならない。相談窓口の職員及び委員会の委員がその職を退いた後も、同様とする。
(不利益取り扱いの禁止)
第10条 市は、職員がハラスメントに関する相談等を申し出たことを理由として、当該職員に対し不利益な取扱いをしてはならない。
(庶務)
第11条 委員会の庶務は、人事主管課において処理する。
(その他)
第12条 この条例の施行に関し、必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(牛久市役所パワーハラスメント防止条例の廃止)
2 牛久市役所パワーハラスメント防止条例(平成26年条例第30号)は、廃止する。