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成人おめでとうございます

 1月13日、「牛久市成人式」が開催され、色とりどりの晴れ着に身を包んだ新成人が、市民センターに集まりました。
 今年、市内の成人者は約1,100人。その代表40人が実行委員として、この日のために準備を進めてきました。また、昨年の実行委員も「少しでも力になれば」と駐車場の整理や受け付けなど陰で式典を支えました。
 ここでは式典で披露されたお祝いの言葉や成人代表の謝辞などを要約して紹介します。


●式 辞      市  長 大  野  喜  男

本日ここに「成人式」を挙行するに当たり、未来の牛久を背負って立つ皆さんが心身共に健やかに成長され、立派に成人になられましたことを心からお祝い申し上げます。
 さて、ここに集う約1,100人の皆さんのお顔を拝見してみますと、皆希望に満ちたキラキラとした目をしており、未来の日本を明るく照らしてくれているようで、誠に頼もしく感じます。日本は今、長引く不況からなかなか抜け出すことができずに、何となく暗いムードが漂っておりますが、皆さんからあふれ出る若いパワーが、この暗いムードを吹き飛ばしてくれることを期待せずにはいられません。どうか今のキラキラした目をいつまでも持ち続け、社会人の一員として思いきり羽ばたいてください。
さて、これから社会へ出て活躍するためには、コツと言うか秘けつがあります。本日は人生の先輩として一つだけその秘けつを「成人祝い」として皆さんにお教えしたいと思います。それは「求めて苦労しなさい」ということです。これは進んで苦痛を味わいなさい、ということではありません。何か困難なことに直面したときに「嫌だな、やりたくないな」と考えるのではなく、「よし、大変だけどやってやるぞ!」という気概を持って、事に臨みなさいということです。そうすると、不思議なことに何でも楽に乗り越えられるのです。まさに「求めて苦労する者には、案外苦痛はない」ものです。反対に嫌々やると良いアイデアも浮かばずに、物事はどんどんつらい方へと向かってしまい、ますます嫌気が強まり、自分自身を苦しめることになります。まさに悪循環で日本の経済で心配されている「デフレスパイラル」と似たようなことになってしまいます。でも、皆さんはもう大丈夫です。私が今言ったことを実践すれば、必ずや「成功」という二文字が皆さんに着いてくることでしょう。
 終わりに、皆さんの前途に幸多き事をご祈念申し上げまして、式辞といたします。


●恩師祝辞

※当日は5人の先生方に祝辞をいただきました。ここでは、その中の2人の先生方の祝辞を要約して紹介します。なお、カッコ内は当時の赴任校です。

◆秋山昌史先生(牛久第一中学校)

 君たちがここに集まるのは初めてではなく、6年前に牛久市の中学2年生として中学校ごとに集まり、三味線の演奏を聴きながら将来を考えていたのを思い出します。成人としてここに集っている顔を見ることができて、本当にうれしく思います。
 君たちは、これから成人として私たちの仲間入りをします。エネルギッシュでたくさんの希望を持った君たちが、私たちの仲間になったことをうれしく思います。これから長い人生を歩んで行きますが、いろんなものを乗り越えて頑張ってください。
 この間、小学校、中学校の子どもたちの意識調査が行われ、外国の子どもたちとの比較がありました。「自分が今世の中で役に立っていると思うか」、「自分の将来に希望を持っているか」などの質問があり、世界の国々の中で将来に自信がない子どもが最も多いのは、日本でした。
 今や日本は、不景気で悪循環の世の中です。しかし、今までの歴史の中で価値観が問われるときに、大きなチャンスが生まれてきました。今は努力した人、頑張った人、自分の価値観を持った人が幸せをつかむ時代です。ここで一つのアドバイスをしたいと思います。君たちが自分の将来を考えるときに、今日、明日ではなく、5年後の未来を考えて行動してみましょう。5年後には、父親、母親になっている人もいるでしょう。社会の中で重要な立場になっている人もいるでしょう。自分たちの子どもや後輩に対して、自分は何ができるのかを考えながら生活していってください。5年後、10年後の自分はどうなっているだろうかと、長いスパンで考えて行動してみてください。君たちを信じています。

◆中島好子先生(下根中学校)

 今日、成人式を迎えられた皆さん、おめでとうございます。懐かしい顔が、笑顔でそろってくれてうれしく思います。とても素直で明るくやさしい生徒がそろい、楽しく生活できたことを思い出します。
 素直なままで集まっている姿を見ることができ、そして一段と頼もしくなり、いよいよ社会に出て、これから活躍しようというすがすがしい気分に満ちている皆さんの成長を、本当にうれしく思います。これからは、今まで蓄えてきた自分の力で生活していくことになります。社会は努力をすれば報われるものですが、いつも穏やかなものではありません。本当に苦しいときもあります。皆さんはこれから春から夏へと最も美しく、力に満ちた季節を迎えるわけですが、時には冬のように厳しい日もあります。しかし、今の素直な気持ちと力強さを持って頑張っていけば、必ず自分の望む道が開かれていくと信じています。
 私たちは皆さんが中学生のとき、本当に精いっぱい頑張りましたが、力を発揮できない部分もありました。卒業の日、私たちは「いつでもみんなを見守っているよ、頑張ってね」、そういう気持ちで送り出したのを覚えています。その気持ちは今でも変わりません。迷ったときには、私たちに声を掛けて欲しいと思います。何かいいアドバイスができると思います。楽しいときうれしいとき、困ったとき、また私たちを思い出して、声を掛けてください。皆さんがしっかり頑張って、手にできる幸せをすべて自分のものにしてくれることを願っています。


●成人代表謝辞   代 表 高 橋 剛 士 さん

 本日は、私たちの成人というこの大きな晴れ舞台に、多くの方々にお出でいただきありがとうございます。
 長いようで短かったこの20年という月日の間に、私たちはどれだけ多くの人々と接し、お世話になり助けられて生きてきたことでしょうか。自分という存在をつくりあげてくれた父、母、そして家族のみんな。時に優しく、時に厳しく接してくれた恩師の方々。喜怒哀楽を自由に出し合えた友人たち。この20年間に触れ合ってきた人々は個々によってさまざまですが、一瞬でも自分と接し、共に生きた人々に謝する意を表したいと思います。ありがとうございました。
 私は最近、人と人とが出会う確率についてとても興味を持ち、考えました。自分自身がこの大きな宇宙という空間の、地球という名の星の、日本という国に生まれる確率から始まり、人と接し合い、そして育っていく。人間が生まれるまでの確率でさえものすごいというのに、さらに50億人という人々と共存し、その50億人の中から接して生きていくのは、わずかだと思います。今まで生きてきて、出会ってきた恩師の方々、友人、知人、部活動やバイト先で出会った仲間も、ものすごい確率だと思うのです。そしてこの先も、生きていく中で素晴らしい確率で、さまざまな人々と出会っていくと思います。
 今後も、人と出会った素晴らしさを大切にし、謝する意を忘れずに生きていきたいと思います。


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