帯状疱疹は、水痘(みずぼうそう)を引き起こすウイルスによって引き起こされる病気です。水痘にかかった後、このウイルスは神経に潜伏し、免疫力が低下したり年齢が上がったりすることで再活性化し、帯状疱疹として現れることがあります。
発症すると、一般的に数日から10日ほど神経痛のような痛みを感じ、身体の左右どちらか一方の神経に沿って発疹や水ぶくれが赤く帯状に広がります。発症部位によっては、角膜炎等による視力低下、耳鳴りや難聴、顔面神経麻痺などの合併症が生じることがあります。また、皮膚症状が治った後も、長い間痛みが残る帯状疱疹後神経痛(PHN)になる可能性があります。
発症予防のためには、予防接種を受けるほか、食事のバランスに気をつける、睡眠をきちんととるなどの規則正しい生活習慣や適度に体を動かすことなど、帯状疱疹になりにくい体作りが大切です。
帯状疱疹は、70歳代で発症する方が最も多くなっています。
帯状疱疹ワクチンには生ワクチン、不活化ワクチンの2種類があり、接種回数や接種方法、接種スケジュール、接種条件、効果とその持続期間、副反応などの特徴が異なっていますが、いずれのワクチンも、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められています。
接種を希望される方は、予防効果や副反応等を確認の上、あらかじめワクチンを決めた上で、医療機関に予約申し込みをしてください。
ワクチン種類 | 生ワクチン(ビケン) | 不活化ワクチン(シングリックス) |
接種回数 | 1回 | 2回(2か月後に2回目) *遅くても6か月後までに接種する |
注射部位 | 皮下注射 | 筋肉注射 |
生ワクチン(ビケン) | 不活化ワクチン(シングリックス) | |
接種後1年時点 | 6割程度 | 9割以上 |
接種後5年時点 | 4割程度 | 9割程度 |
接種後10年時点 | ― | 7割程度 |
また、合併症の一つである、「帯状疱疹後神経痛」に対するワクチンの効果は、接種後3年時点で、生ワクチンは6割程度、不活化ワクチンは9割以上と報告されています。
【厚生労働省ホームページより抜粋】
ワクチンを接種後に以下のような副反応がみられることがあります。
頻度は不明ですが、生ワクチンについては、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎が、不活化ワクチンについては、ショック、アナフィラキシーがみられることがあります。*ワクチンを接種した部位の症状
主な副反応の発現割合 | 生ワクチン(ビケン) | 不活化ワクチン(シングリックス) |
70%以上 | ― | 疼痛* |
30%以上 | 発赤* | 発赤*、筋肉痛、疲労 |
10%以上 | そう痒感*、熱感*、腫脹*、疼痛*、硬結* | 頭痛、腫脹*、悪寒、発熱、胃腸症状 |
1%以上 | 発疹、倦怠感 | そう痒感*、倦怠感、その他の疼痛 |
【厚生労働省ホームページより抜粋】
接種時に牛久市に住民登録があり、当該年度において以下の年齢となる方が対象となります。
定期接種対象者 | ・当該年度に65歳になる者 ・60〜64歳で、ヒト免疫不全ウイルスにより、免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する者(身体障害者手帳1級程度) |
経過措置対象者 | ・当該年度に70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳となる者 ・100歳以上の者(令和7年度のみ) |
年齢 | 生年月日 |
65歳 |
昭和35年4月2日〜昭和36年4月1日 |
70歳 |
昭和30年4月2日〜昭和31年4月1日 |
75歳 |
昭和25年4月2日〜昭和26年4月1日 |
80歳 |
昭和20年4月2日〜昭和21年4月1日 |
85歳 |
昭和15年4月2日〜昭和16年4月1日 |
90歳 |
昭和10年4月2日〜昭和11年4月1日 |
95歳 |
昭和5年4月2日〜昭和6年4月1日 |
100歳 |
大正14年4月2日〜大正15年4月1日 |
100歳以上 |
大正14年4月1日以前に生まれた方 |
令和7年4月1日(火曜日)から令和8年3月31日(火曜日)まで
牛久市内協力医療機関及び茨城県内定期予防接種広域事業契約医療機関
生ワクチン(ビケン) | 不活化ワクチン(シングリックス) |
4,000円 | 1回あたり10,000円 |
医療機関で全額自費で接種料金をお支払いただいた後、健康づくり推進課(保健センター内)で、払い戻しの手続きをしてください。
(1) 予診票(原本)
(2) 領収書
(3) 認印
(4) 本人名義の振込先口座の分かるもの:銀行名・支店名・口座番号(カードや通帳など)
(5) 申請書類(下記をダウンロード又は健康づくり推進課窓口で配布)
(1) 【様式1】予防接種補助金交付申請書 [PDF形式/53.95KB]
(2) 【様式3】予防接種補助金請求書 [PDF形式/66.4KB]
定期接種により引き起こされた副反応により、医療機関での治療が必要になったり、生活に支障がでるような障害を残すなどの健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく救済の対象になります。その因果関係を専門家の審査会で審議し、認定された場合は市町村より医療費等の給付が行われます。
〜早期に医療機関(内科・皮膚科・ペインクリニック)を受診しましょう〜
帯状疱疹の治療は、抗ヘルペスウイルス薬があり、発疹出現後、72時間以内に投与を始め、7日間服用することで、新しい水疱等の出現抑制や治癒促進効果、疼痛期間の短縮、重症度の低減効果が期待できます。
帯状疱疹後の神経痛は、ウイルスによって神経が破壊されることが原因と考えられています。治療に時間がかかるほど、帯状疱疹神経痛に進みやすくなります。
「身体の左右どちらかにピリピリチクチクした痛みがある」「痛い部分が帯状に赤くなり、水ぶくれになり、ひどく痛む」といった自覚症状がある場合は、できるだけ早めに内科や皮膚科、ペインクリニック等を受診してください。
【茨城県南でペインクリニック科のある医療機関】*一部抜粋
・国立感染症研究所HP:IASR:抗ヘルペスウイルス薬による水痘・帯状疱疹の治療
保健センター 〒300-1292 茨城県牛久市中央3丁目15番地1
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