青少年相談員だより 〜愛のパトロール〜


青少年の健全育成、環境浄化のために有害自販機の3ない運動を進めましょう!

【自販機3ない運動】

貸さない 置かせない  買わない

青少年の問題は大人の問題 牛久市青少年相談員連絡会会長 柳井 哲也

 私たち青少年相談員は、相談活動のほか、青少年の非行防止と環境の浄化のために、中学校区ごとに五つに別れ、月1回の定期パトロールをはじめ、かっぱ祭り、各地区の夏祭り、さらに状況により強化パトロールを行っています。青少年に対する声掛けなどもありますが、主にコンビニエンスストア、レンタルビデオショップ、本屋などを回っては実態把握に努めるとともに、店舗側と協力しながら万引きなどの犯罪や非行を未然に防止するのが目的です。必要なときは、中学校や交番を訪れることもありますが、小・中学校と定期的な会議を持っている学校区もあります。地域の子どもたちについて地域で考え、地域で対応していこうという考えの下に活動しています。
 青少年の問題は大人の問題であり、地域の問題でもあります。従って、地域の人たちが青少年に関心を持ってさえいれば、何か問題が発生したときに地域全体で取り組むことができます。
 一例として、市内でビデオの有害自販機が設置されても、地域全体でこれを排除していく協力体制が確立しつつあります。青少年相談員とPTAや子ども会育成会、学校、青少年育成牛久市民会議、保護司、民生委員、区長、警察、そのほか県や市の関連機関とが連携、協力できるようになったのです。地域の問題は地域全体で取り組むことが肝要であり、効果的なのです。
 市内でも、空き巣や車上狙い、バイクの盗難などが多発しており、連続放火も発生しています。このような状況に対しても、地域が連帯することによって解決していかなければなりません。そのために必要なのが、情報の共有化です。私たちは今後も、「どこに問題があって、何をすべきなのか」を明確にし、関係機関や地域の方々に協力を求め、青少年の健全育成に努めていきます。

地区活動を通して

 学校区の活動と、ほかの担当地区の実情も知るために行っている合同パトロールについて報告します。

地域と結ぶ学校だより 牛久第二中学校区

 二中学区は、商店や住宅が少なく、通学路が人目に付きにくい場所もあります。学校でも変質者への対策として、生徒が一人で帰宅するようなときは先生が出向いてくれたり、生徒の安全に心掛けてくれています。私たちも、パトロールの強化に努めたいと思っています。昨年は、二中の学校区外でしたが、有害自販機が設置され、二中の生徒も目にする場所のため、パトロールの範囲を設置場所まで延長しました。早いうちに関連機関や団体の協力で撤去され、一応はほっとしています。
 二中と奥野小では、毎月広報紙と一緒に「学校だより」を配布しています。行事予定や授業の取り組みなどの内容で、学校の様子がよく分かります。子どもたちの健全な育成には、学校、家庭、地域社会の連携が不可欠です。特に、家庭環境が大切になってくるのではないでしょうか。

犯罪は見えない所で 下根中学校区

 学区内に不審者が現れました。事件は周囲から見えない所に潜んでいます。虐待、薬物、出会い系サイト、そしてネット犯罪など最近の事件は変容してきています。マスメディアの取り上げ方にも首をかしげます。もちろん関係者に警鐘を鳴らしてくれることは認めますが、他方で模倣犯を掘り起こしていないだろうかと心配です(校門から変質者が侵入、小学生登下校時の殴打事件など)。
 保護者や関係者が子どもを守るのは当然ですが、若者に対しうっかり注意もできないほどの風潮は、ますます意志疎通が困難になり、これでは一人遊びやメディア漬けを一層増長し、対人関係や心身発育に支障を来さないだろうかと強く感じます。

子どもたちの安全を 牛久南中学校区

 12月の定期パトロールの日、午後5時に向台小に行きました。児童クラブに行ったところ、市内の病院の待合室で強盗事件があり、学校にも連絡が入ったとのことでした。体育館には、ミニバスケットスポーツ少年団のにぎやかな声が響き、7時まで練習するとのこと。迎えの保護者たちが玄関先で待っているのが分かりましたが、大変気になりました。
 次に南中へ行きました。校庭から体育館に向かう途中で2階の窓が開き、先生から声が掛かりました。多分、警察から連絡が入り、警戒していたのだと思います。牛久地区交番に別の件で行くことになっていたので6時半に所長さんに会い、前述の内容が理解できました。
 牛久地区交番には何度も伺っていますが、電話のベルがひっきりなしに鳴り、市内の事件や事故発生件数が増加し、多忙極まりない様子を見るにつけ、(仮称)牛久警察署の完成が待たれます。

合同パトロール報告 牛久、岡田地区を回って

 合同パトロール2班のうち私たちは、ひたち野うしく駅、牛久駅周辺学区をパトロールしました。広報車で青少年健全育成を呼び掛けながらのパトロール。できるだけ住宅街に入り込んで巡回しました。
 いろいろ物騒なニュースが後を絶たない昨今、私たちの周りを見る目もおのずと防犯面に向けられていました。特に、子どもが危害を加えられたり、不審者に連れ去られそうになったりする事件が各地で多発していますが、住宅地とその周辺の道路状況を含む環境、また新店舗、公園施設など子どもたちが利用する個所の環境は、今後の活動のためによく把握しておきたいことです。
 テレビゲームの普及で、外で遊ぶ時間が減っている傾向がさらに強まっているのでしょうか、パトロール中、子どもたちの姿をほとんど見掛けませんでした。安心して屋外で遊べる社会であってほしいと願います。

奥野地区を回って

 1月29日、今年初めての合同パトロールが牛久・岡田方面と奥野方面に別れて実施されました。私たちは奥野地区に移動しました。牛久駅周辺のにぎやかさに比べると、この日は曇り空のためか人影も少なく、もしこのような場所で車に引き込まれ、大声を出して助けを求めても、この広さでは誰にも聞こえないだろうと思うと恐ろしくなりました。
 また、奥野地区は工業団地があって交通も激しく、そのそばを通学路としている小・中学生たちの交通安全にも配慮しなければなりません。
 最近は思いも寄らぬ事件が多く、せめて自分の身の安全を守る工夫をしたいものです。健全な青少年育成のためにも、地域の協力とパトロールのさらなる強化に努めたいと実感しました。

知らない人の自動車には絶対乗らない!


「同仁会子どもセンター」を視察して

 好天に恵まれた2月13日、市役所を出発して1時間ほどで「同仁会子どもセンター」(高萩市)に着きました。静かな環境のよい場所にあります。開設から今年で52年目になる歴史のあるセンターです。
 センター長の大橋さん(写真左)に話を伺いました。「建物は平成12年に完成しました。兄弟を一緒に住まわせ、なるべく小さい集団でのユニットケアーを目指すという国の方針から、現在改築工事中です。地域子育て支援センターとしても週1回程度利用してもらい、母子の支援ができ、利用者も増えて地域の人との交流が活発に行われるようになりました。入所の理由は、家庭の中で養育ができない、親の蒸発・病気・離婚、虐待、外国人の不法滞在などです。入所の自覚については、小学4年生になってから手引書を渡して説明します。入所した子どもたちの中で家に帰れる子は、ほとんど皆無に近いです。」
 センター内を見学しました。食事中の子どもたちを見ると、行儀よく食べていました。廊下にいろいろな展示物、子どもの作品、手紙、催し物の写真がありました。途中で2歳くらいになる愛らしい顔をした子どもたちに出会いました。小さな手を振ってくれ、別れました。健やかな成長、たくましさを持って、これからの複雑な世の中を生きてほしいと願って帰路に就きました。

問い合わせ 市児童福祉課 電話029-873-2111内線1733
        青少年育成牛久市民会議(市生涯学習課内) 電話 871-2301


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