平成15年第2回牛久市議会臨時会を招集


池辺勝幸市長の所信表明、専決処分の承認、条例の改正

 平成15年第2回牛久市議会臨時会が10月27日に行われ、専決処分の承認、条例の改正の2件の議案が上程されました。慎重な審議の結果、各議案とも原案どおり承認・可決されました。議案の主な内容は次のとおりです。
 また、議案の説明に先立ち、池辺勝幸市長の所信表明がありましたので、その概要をお知らせします。

市長の所信表明

 地方財政を取り巻く環境は、景気回復の遅れやデフレ傾向の中、非常に厳しい状況が続いています。当市も例外でなく、経常収支比率が92.2%と財政の硬直化が進み、行政需要が増大する中で、税収の落ち込みや地方交付税の大幅な減額などが予想され、財政状況は危機的状況にあると強く感じています。このような中、私に課せられた最重要課題は、市の財政を健全に立て直すことです。まず、現在の財政状況を的確に把握し、今後の適切な財政運営を進めるために、企業会計の手法を用いて市民の皆さんに分かりやすく公表し、ご意見を伺いたいと考えています。これらを踏まえ、市政全般にわたる総点検を実施し、事業の取捨選択と集中を進め、より効率的な行政運営を図りながら、行政サービスを低下させることなく、行政コストの大幅削減を実現していきます。市民の税金を1円も無駄にしないという信念に基づき、行政運営を進めていきます。さらに、自ら襟を正すため市長の給与を30%カットし、交際費のすべてを公開します。

街づくりについては、次の4点を重点項目として推進していきます。

子育て日本一の街

子育て支援の環境を整え、若い世代が安心して子どもを産み、育てることができる街づくりを進めます。

ボランティア日本一の街

一人一つのボランティア活動の参加を促し、助け合いの街づくり、高齢者や障害者の皆さんが安心して暮らせる街づくりを目指します。

安全・安心日本一の街

近年、窃盗犯を中心に犯罪件数が急増しています。警察など関係機関と連携を取りながら、防犯対策を強化して、犯罪の起こりにくい環境づくりに努めます。また、死亡事故ゼロを目指した交通安全対策にも力を注ぎ、子どもから高齢者まで安心して暮らせる街づくりに取り組んでいきます。

情報の共有化日本一の街

民主主義の原点は情報公開です。民主主義に基づく市政を機能させるためには、情報を原則的にはすべて公開すべきと考えています。市民に分かりやすく、市民が積極的に参加しやすい行政運営を実現するため、市民と情報を共有し、市民と一緒に知恵を出し合いながら課題を解決していく行政を目指します。住民は主役、住民は行政パートナーという考えに基づき、分かりやすい情報の提供、情報の共有をするために情報公開制度の改善に取り組んでいきます。また、市民に役立つ情報を共有するために、コミュニティFM局の開設も検討します。

 そのほかにも、スポーツの振興および生涯スポーツの増進による「健康で元気な街づくり」を進め、教育・文化面では、国際的に通用する教育および人間教育の重視、生涯学習の充実、さらには市の歴史・文化の見直しを行い、市のあるべき姿の探求および構築をしていきたいと考えています。また、地元の個性豊かな商店や工場が事業の継続が可能で、多種多様なお店があり、にぎわいのある街づくりを進め、地域経済の活性化を図ります。
 農業の振興については、地産地消の促進、遊休農地の活用などにより活性化させ、農業後継者の育成にも力を注いでいきます。
 財政状況が非常に厳しい中、財政を圧迫する「箱もの建設」よりも、道路、上下水道、雨水処理といった生活インフラを先行整備していきたいと考えています。
 合併については、まず具体的な状況の把握に努め、随時情報公開などによって市民の皆さんと情報を共有しながら、最終的には住民投票により意思を確認していきます。

専決処分の承認

 平成15年度牛久市一般会計補正予算…既定の予算額に3,220万6千円を追加し、総額を196億2,999万1千円とするもので、11月9日執行の第43回衆議院議員総選挙および第19回最高裁判所裁判官国民審査の経費の計上を、地方自治法の規定により専決処分としたものです。

条例の改正

 牛久市児童育成手当条例の一部を改正する条例…母子家庭に対する児童扶養手当法の一部が改正されたことにより、父子家庭などへの支援策である児童育成手当条例を改正するものです。