男女共同参画をめざして

市総務課男女共同参画推進室
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リ・ボーン  男と女・共にめざそう明日のうしく


男女共同参画社会と人権(第2回)

Q.最近、「ドメスティック・バイオレンス(DV)」という言葉を聞きますが、どのようなことが 問題となっていますか?

A.ドメスティック・バイオレンスは、家庭内で起こる暴力のため、なかなか表面化することはありません。しかし、社会的、経済的、肉体的に優位に立つ男性が、弱い立場にある女性をさまざまな暴力で支配しようとする行為は、「夫婦げんか」などの個人的事情、個別的問題の範囲を超え、女性の人権を侵害する明らかな犯罪です。
  これまで日本では、夫の妻への暴力は「家庭内の問題」と軽視され、いくら妻が夫の暴力を警察に訴えても、「夫婦間の問題に法は介入しない」という原則から問題にされないことが多くありました。また、恋人同士の場合でもプライベートな問題として処理されがちでした。
  平成12年に国で実施された「男女間における暴力に関する調査」では、女性回答者の4.6%が、夫やパートナーから「命の危険を感じるくらいの暴力を受けた経験がある」と回答しており、これは実に女性の20人に1人という驚くべき人数となっています。
  平成13年10月、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」(DV防止法)が施行され、配偶者であっても暴力は犯罪であり、人権侵害であることが明記されましたが、夫やパートナーによる女性への暴力は、いまだに是正されない男性中心の社会構造に深くかかわっており、「妻は夫に従うもの」「妻は家庭を守るべき」などの認識から周囲の無理解につながることも少なくありません。
  就職や賃金に関する女性の社会的地位の改善、女性の自立を阻害する差別の排除など、根本的な問題解決に取り組み、私たちの意識改革を進め、「夫やパートナーの暴力は犯罪である」という認識を社会全体に広めていくことが大切です。

「男と女・ハーモニーフォーラム2003」開催

テーマ 認め合い・見つめ合い・助け合い〜活力ある社会〜
主 催 県南地方総合事務所  県南地域男と女・ハーモニーフォーラム実行委員会
日 時 11月19日(水)午後1時から4時
場 所 八郷町中央公民館
定 員 約600人
内 容 
●事例発表 
 宮本武憲さん(牛久町)が発表します!
 演題:「夫婦の絆 〜介護を通して〜」
●基調講演
日本テレビ系「行列のできる法律相談所」などでおなじみ
 講師:住田裕子さん
(弁護士・内閣府男女共同参画会議議員) 
 演題:「生き方選び いばらきからのチャレンジ」

ドメスティック・バイオレンス

「夫やパートナーが、妻や恋人に対して振るう暴力」の意味で使われています。略してDVといいます。DVは大きく三つに分けられます。一つ目は、肉体的暴力です。これは殴る、ける、平手でたたく、やけどをさせる、物を投げるなど体を傷付ける行為です。また、殴るふりをして脅かすことも含まれます。二つ目は、精神的暴力です。これは、話を無視する、大声で怒鳴る、見下す・侮辱する、生活費を渡さない、行動を制約する(外出を制限したり、交友関係や電話を細かく監視するなど)などが挙げられます。三つ目は、性的暴力です。これは避妊に協力しない、意思に反する性的行為を強要するなどです。
 また、DVは「DVのサイクル」といって、緊張形成期(怒りの感情を抑え、緊張が蓄積される期間)、爆発期(激しい暴力が起こる)、ハネムーン期(暴力を反省し優しくなる)を繰り返すことが特徴となっています。
 DV防止法については、現在、多くの問題点が指摘されており、見直し作業が進められています。さらに、被害者の保護はもちろんですが、加害者の更正プログラムについての調査・研究も進められています。