知ろう、考えよう!郷土の自然環境


牛久市民環境会議・河川見学会   広報うしく市民特派員 小原 靖三

「環境の時代」の主役は市民

 自然と人間の共生を求め、「21世紀は環境の時代」といわれます。私たちの生活する地域社会の自然や生活環境の保全活動はもとより、世界の政治や経済をも動かす大きな潮流となっています。日本では、来年年明けに「自動車リサイクル法」が施行されます。世界的には、国連の「地球温暖化防止条約」の批准が直前までこぎ着けています。これら大きな環境問題は、なかなか私たちの理解しがたいところですが、最後は市民の生活に跳ね返ってきます。地方の時代が叫ばれる今、多くの自治体で環境問題は「行政から市民の手に!」を合言葉に、市民活動がますます活発化しています。

ふるさとの川はまだ生きていますか?

 1月29日、筆者も参画している「市民環境会議」メンバーの有志が、「河川見学会」を行った。この会議は、牛久市の「環境基本計画」策定へ向けての提言を目的とした委員会である。生活環境、自然環境および循環型社会(ゴミ問題)について、間題点の洗い出しと対策の方向性について、市民の立場から熱心に検討を重ねている。ただメンバーには新住民も多く、「あなたは牛久を流れる川をどれだけ知っていますか?」まして、「どこが源流でどこに流れ込んでいますか?」と問われると、返答に窮する状態であった。そこで実際をもっと知ろうと、牛久生まれ牛久育ちで郷土愛あふれる若い環境衛生課担当の案内で勉強することになった。冬にしては薄日が射し、比較的暖かい昼下がり、最初に案内されたのは刈谷川。驚いたことに、まるで田んぼのあぜ道の用水路である。幅二メートル、水量も少ない。それでも稲荷川に合流することを考えると、浄化は必要なのであろう。川べりにはまとめて放棄したと思われるゴミが散乱している。下流の稲荷川に移動。この川は比較的大きくて、この辺りでは川らしい。すぐ牛久沼に流れ込むので流れがよどんで、透視度を測定するが、あまりよろしくない。川べりの土手はゴミが少なく比較的きれいで、ウォーキングする人も散見する。牛久沼流入地点では、多くの人が釣り糸を垂れている、水郷の趣。続いて、やはりゴミで汚れた根古屋川を見て、一路小野川の上流へ。どこへ行くのかと思ったら、つくばの中心付近へ。用水のような小川が暗渠となってセンター方面へ消えている辺りが源流とのことで驚く。下流に向かうころには陽も傾き、さすが吹きさらしの川辺で寒さが増す。中流は筆者の日ごろの散歩コースで、勝手知った所。水質汚濁も見た目には多少ましで、土手で遊ぶきれいなキジを発見。小野川はまだ生きているように感じる。半日、自然の中を巡って夢見た…。牛久の特色である沼や河川の浄化と周辺の里山の保全を結び付けた健康エリアづくり。牛久沼で泳ぎ、小野川縁をサイクリングし、里山を縫ってマラソンを走る…。将来、「トライアスロン世界大会インUSHIKU」が実現したら、どんなに素晴らしいことか。(写真:水の汚れ具合はどうかな?(小野川で))

あなたも環境活動に参加しませんか?

 3月7日には、「環境フェスタ」も開催され、パネルディスカッションでは、市民環境会議のメンバーがパネラーを務めました。参加者からも、「子孫のために、川や里山の保全を図ろう!」など、熱い思いが数々発言されました。しかし、展示会を含め大盛況とはいいがたい状況で、まだまだ多くの市民の関心と積極的な参加が望まれます。今なら間に合うふるさとの自然保護…。環境活動は広範にわたります。あなたも自分の興味や生活スタイルにあったやり方で、活動してみませんか?そして、みんなが住みたくなる、市民主体の美しいまちづくり、故郷づくりを目指しませんか?

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