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継続は、(筋)力なり!  今から始めよう! 簡単体操! 

気になりませんか、運動不足

 最近では、がん、心臓病、脳卒中などの生活習慣病についての話題が、さまざまなところで取り上げられています。定期健診を受けて、病気の早期発見や予防に努めるなど、健康を維持することに前向きに取り組む人が多くなってきました。
 しかし、運動についてはどうでしょうか。実際に運動を始めるとなると、決心が鈍るのではないでしょうか。運動不足は生活習慣病を引き起こすばかりでなく、筋力も落としてしまいます。一般的に筋力は、三十歳代から低下が始まります。五十歳代からは、さらに低下していき、三十歳代から八十歳代までで約三〇〜四〇%低下するといわれています。筋力が低下するまま何もせずにいると大きな事故にもつながります。筋力を付けるとまではいかなくとも、筋力を維持することは可能です。どうしたら筋力を維持できるのでしょうか?

筋力を維持するために

 筋力低下を防ぐには、ある程度の負荷を掛けて運動をすることが必要です。同じ動作でも回数を増やしたり、重りを付けたり、ゴムバンドやチューブを使って負荷を掛けます。例えば、屈伸運動を十回行って「楽だ」と感じた場合は、回数を少し増やして十五回にします。十五回でも楽にできるようになったら、二十回に増やします。楽に感じる程度の運動では、筋力は維持できません。また、運動する場合、どこの筋肉を使い、その筋肉がどんな働きをしているのかを意識して運動すると効果的です。

今回は、五つの運動を紹介します。次の三点に注意しながら始めましょう。

・運動を行うときは、息を止めずに行いましょう。(力を入れるときに息を吐く)
・今回紹介する回数は、あくまでも目安ですので、自分の体力に合った回数を決めましょう。
・腰痛やひざ痛のある方は、無理をしないようにしましょう。

1.腹筋…おなかの筋肉です。良い姿勢を保ち、腰痛を予防します。

《腹筋を鍛える運動》

 あおむけに寝て、両手を真っすぐに伸ばしながら、おへそをのぞき込むようにして頭を上げ、十秒止めます。まずは十回から始めましょう。

2.中殿筋(ちゅうでんきん)…太ももの横にあるおしりの筋肉です。体が横に倒れないように支えます。

《中殿筋を鍛える運動》

 横向きに寝て、下になった足はひざを少し曲げ、上の足はひざを伸ばしたまま上げます。上げたところで少し止めてから、足を下ろします。上げる足は、かかとから上げるように行うのがポイントです。左右十回ずつから始めましょう。

3.大腿四頭筋(だいたいしとうきん)…太ももの前面にある筋肉です。ひざの周りの筋肉を強くし、体を支えます。

《大腿四頭筋を鍛える運動》

 足を肩幅より少し広めに開いて立ち、手を太ももの上に置き、ひざ頭を目いっぱい前方に突き出すようにして、軽くしゃがみます(スクワット)。五秒に一回くらいのペースでゆっくり行います。まずは十回から始めましょう。

正面

4.大殿筋(だいでんきん)…おしりの表面にある筋肉です。股関節を伸ばし、上半身が倒れないように支えます。

《大殿筋を鍛える運動》

 あおむけに寝て、両ひざを立て、おしりを上げます。上げたところで少し止めてからゆっくり下ろします。まずは二十回から始めましょう。

5.背筋(はいきん)…背中の筋肉です。肩や腕の運動に関係したり、脊柱と頭を支え動かす筋肉です。

《背筋を鍛える筋肉》

 うつぶせに寝て、背中で手を組んで上体を起こします。五秒止めてから下ろします。まずは十回から始めましょう。
※腰痛のある方は、無理をしないようにしましょう。

 これらの筋肉を鍛えることで、腰痛やひざ痛を軽減するほか、体のバランスを保ち、転倒や骨折予防にもつながります。これは室内で簡単にできる体操です。準備体操を行ってから、始めてみませんか。