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平成15年度牛久市民議会開催

 去る8月8日、市政運営や議会の仕組みについて、より理解を深めてもらおうと「平成15年度牛久市民議会」が市議会議場で開催されました。この日は、高校生や外国人および各種団体代表の19人が模擬議員として一般質問に立ちました。各議員からは、市政に対するさまざまな質問が出され、市執行部も通常の議会同様、熱心に答弁していました。今回は、この市民議会の質問と答弁を要約して紹介します。

平成15年度牛久市民議会議員の皆さん(議席順・敬称略)

川上有愛 (県立牛久高校)
山縣絵里菜(県立牛久栄進高校)
鈴木貴裕 (東洋大学附属牛久高校)
河村康平 (東洋大学附属牛久高校)
伊藤東樹 (牛久市障害者連合会)*後半の部議長
杉山昭次 (牛久市障害者連合会) 
吉田丈夫 (牛久市老人クラブ連合会)
細谷芳秋 (牛久市老人クラブ連合会)
日下部高 (牛久市老人クラブ連合会)
横瀬弘子 (グループ麦わら帽子)

高束順子 (牛久市地域女性団体連絡会)
鈴木賢司 (牛久市商工会青年部)
新  隆 (岡田地区スポーツ交流会)
小野寺治子(牛久市防犯連絡員協議会)*前半の部議長
工藤睦乃 (牛久市ボランティア連絡会)
三浦節子 (牛久市消費者連絡会)
皆川敏子 (牛久市交通安全母の会)
水野廣子 (牛久市食生活改善推進員連絡協議会)
李 炳鳳 (牛久市国際交流協会)


ごみの分別について【川上有愛議員】

 市では、白いトレイをプラスチックごみとして分別していますが、色付きのトレイは、プラスチックごみとして分別しないのですか。

【大野市長】

色付きトレイを資源物とするには、現在の技術では脱色が難しく原材料としての価値が失われることから、やむを得ず可燃ごみとしています。

小学校の学童保育について【山縣絵里菜議員】

 学童保育の整備は、男女が社会の中でそれぞれの個性を生かしながら活躍する考え方からも、必要不可欠のことではないでしょうか。

【大野市長】

市では平成7年度に向台小学校に初めて開設しました。以降一学校区ごとに開設し、7小学校中、6つの小学校に開設しました。また、未整備の中根小学校区においても、本年9月の開設に向け準備中です。

牛久市の街灯について 【鈴木貴裕議員】

 牛久市では、街灯の数が少ないと思います。特に大通りから脇道に入ると、とても暗く感じます。街灯の整備に関して、どのようなお考えなのかお聞かせください。

【大野市長】

現在、ご指摘の場所を含め学校とも連携して学校周辺の通学路を点検し、防犯灯の増設および維持管理に努めているところです。

市役所の意見の取り入れについて【河村康平議員】

 合併時に、市では高校生の意見を取り入れてくれるのでしょうか。また、高校生が市役所に対して意見を言える機会や場所はあるのでしょうか。

【大野市長】

 合併協議会が設立された場合には、市民の皆さんの具体的なご意見を伺うことがあろうかと思いますので、率直なご意見をお寄せください。
 また、多くの市民からご意見や要望などを頂くために、投書箱や広報紙、さらにはホームページを利用していただいています。また、10月からは「総合相談室」で随時、受け付けますのでご利用ください。

高齢者信号増設について【伊藤東樹議員】

 身体障害者・高齢者が道路を横断するには、一般の人に比べ多少時間がかかります。さらに高齢者用信号を増設していただけないでしょうか。

【大野市長】

来年度からの4カ年継続事業として、国や警察などが一体となり、事故の多い牛久駅周辺を「安全歩行エリア対策事業地区」と指定し、重点的に高齢者用信号機を含めた信号機の設置・改良、歩道の段差修正・拡幅などを進めていく予定です。

歩道について 【杉山昭次議員】

 身体障害者や高齢の方で自転車に乗る方のことを考えると、凸凹がある歩道が多いように感じますが、改善できないでしょうか。

【大野市長】

市のバリアフリー対策の一環として、交差点の歩道部分を段差の少ない縁石に交換するなど、随時改修工事を行っております。今後も、すべての市民が安全に通行できる構造の道路を目指し、計画的に整備を進めていきます。

民生委員の選任について【吉田丈夫議員】

 民生委員の選任については、現在、町名ごとに行われていますが、同委員の仕事は、行政区と深いかかわり合いのある活動です。以前のように、行政区ごとの選任の方が利点は多いのではないでしょうか。

【大野市長】

行政区単位で配置しますと、委員の間で担当する世帯数に格差が生じたり、地域によっては担当する委員が不在となる、空白地域が生じてしまう恐れもあります。これらを十分考慮し、地域の皆さんに対し適切に相談・援助を行える体制づくりを進めていきます。

北部地区の商店街の促進について 【細谷芳秋議員】

 ひたち野うしく駅周辺を中心とした商業地域は、一向に進展していません。今後、商店街の促進に向けて計画があればお聞かせください。

【大野市長】

ひたち野うしく駅周辺の商業地域の企業立地は、長引く不況のため非常に厳しい状況ですが、引き続き都市基盤整備公団と牛久市が協力して、企業の誘致活動を行っていきます。

久野町中根地区の市道整備について【日下部高議員】

 県道木原・正直線から中根会館前を通り観音寺参道に通じる道路は、旧態舗装のまま長年経過しています。関連する支線を含めた周辺生活道路の早期実現を期待しています。

【大野市長】

市道1902号線の整備については、今年度に測量および実施設計を行い、平成16年度は用地買収、平成17年度に工事施工を目途に事業を進めています。

地元で取れる野菜の販路拡大について 【横瀬弘子議員】

 地元で取れた野菜の地産地消の実現に向け、その受け入れ体制となるしっかりとした基盤をつくっていただきたいのですが。

【大野市長】

市内外のスーパーやJA竜ケ崎市下根直売所の地元野菜は、確実に定着してきました。今後は、品揃え、PRなど課題解決の関連事業に助成していきます。また、いばらき農業元気アッププラン計画を基に、基盤づくりを推進していきます。

牛久駅前整備と美化について 【高束順子議員】

 現在の牛久駅東口構内の混雑緩和のため、バス・タクシーおよび乗用車などの乗り場の整備と玄関口の美化についてお聞きします。

【大野市長】

混雑緩和対策の一環として、違法駐車の指導取り締まりの継続と交通安全活動を展開し、交通ルールとマナーの向上に努めます。また、市民の憩いや潤いの場として滝やギャラリーがある公園を整備してきましたが、今後も皆さんに気持ち良く利用できるように美化に努めていきます。

常磐線東京駅乗り入れについて 【鈴木賢司議員】

 商工会青年部の活動の一環で「常磐線東京駅乗り入れ推進協議会」を立ち上げ活動していますが、市を挙げてこの運動を盛り上げてください。

【大野市長】

牛久市を含む県南4市2町で組織する「茨城県南常磐線輸送力増強期成同盟会」を通して、関係機関への要望活動を今後とも積極的に取り組んでいきます。

市民に対する健康支援について 【新隆議員】

 市民の健康維持の一つとして、高齢者を含む一般市民のバスハイキングを企画していただけないでしょうか。

【大野市長】

バスハイキングは、秋の水府村ハイキングをはじめ、社会福祉協議会による高齢者の健康ハイキングを実施しています。また、ウォーキングや散歩に適したヘルスロードが牛久市にも1カ所ありますので、健康づくりに役立てていきたいと考えています。

地域の防犯座談会の常設について 【小野寺治子議員】

 防犯活動の一環として、防犯座談会を常設のものとし、市内全域で定期的に実施していく考えはあるのでしょうか。

【大野市長】

今年に入り、数地区の行政区で牛久交番所長を招いて防犯座談会を開催していますが、今後、市内全地区に広め、市民の防犯意識の向上、犯罪の起きにくいまちづくりに努めていきます。

市職員の社会参加について 【工藤睦乃議員】

 現在、企業における地域貢献活動の重要性が認識される中、市の職員がボランティア活動、市民活動に積極的に参加するための体制づくりはあるのでしょうか。

【大野市長】

現在、特別休暇を制度化し、ボランティア活動に参加しやすい環境を確保していますが、実績については無いのが現状です。今後も市職員に対し、ボランティア情報を提供するなど積極的に取り組んでいきます。

消費生活センターの利用について 【三浦節子議員】

 待望であった消費生活センターが開設されましたが、相談件数の現状から、平日の常設と相談委員の複数体制、またプライバシーを守るための相談室改善などについてお聞きします。

【大野市長】

相談業務は、週3日の現体制で処理できています。また、相談室の改善は、コーナーの仕切りを延長しプライバシーに配慮しました。

中・高校生の交通事故防止について 【皆川敏子議員】 

 中・高校生に対し、交通社会の一員として義務と責任が果たせるような安全教育を、今後どのように進めていくのでしょうか。

【大野市長】

交通安全対策は、職員による登下校指導やPTAと合同の街頭指導、竜ケ崎警察署の協力を得ての講話などを実施しています。また、救命講習を実施し、体験を通して命の大切さを教えています。これらの安全教育は継続的に行っていきます。

ヘルスロードについて 【水野廣子議員】

 このたび指定されたヘルスロードを、今後どのように活用させ充実させていくのか、さらには自然観察の森や牛久沼などの自然豊かな財産を生かした、新たなヘルスロードの設置について伺います。

【大野市長】

ヘルスロードコース全体の案内看板の設置や未整備個所の対応など順次改善を図っていきます。また、各地域で身近に毎日歩けるようなヘルスロードの追加指定に向け推進していきます。

外国人に対する相談窓口設置について 【李炳鳳議員】

 私は中国出身ですが、病院で診察を受けるとき病状をうまく説明することができず困る場合があり、それによって病気の発見が遅れたり、簡単な病気にもかかわらずいろいろな検査を受けなければなりません。外国人が病院へ行く前に、いろいろ相談できる窓口を設置してほしいです。

【大野市長】

病院や予想される治療費の相談が必要な外国人の方に対しては、NPO法人や(財)茨城県国際交流協会の外国人相談センターを紹介しています。また、市民の健康相談などは、保健師が対応しますので、言葉の分かる方を伴って利用してください。